京都市でリノベーション|株式会社百花クリエイト > 百花クリエイト のスタッフブログ記事一覧 > 【リノベ百花】御所南 路地なかの町家①構造編

【リノベ百花】御所南 路地なかの町家①構造編

カテゴリ:Project


百花クリエイトが手掛けるリノベーション・プロジェクト【百花リノベ】 『御所南 路地なかの町家』を紹介します。





放置されていた路地なかの町家。築百年越えの伝統構法による再建築不可の家をフルリノベーションしました。

表通りから路地の奥へ進むと、数件の家が向かい合って格子戸を並べ、石畳敷の共用通路の突き当りには、代々その数件で守ってきた「お稲荷さん」の小さな祠(ほこら)がある、京都らしい昔ながらの景観。家の外観、構造の核となる梁や柱を残してどこまで快適空間を実現できるかの実験住宅です。




百年前の地盤を調査して、建物の土台、基礎から傾きをなくし、耐震強化するため、ほぼ、床や壁を取り払い、使える建具は再利用することにしました。

昔ながらの町家は隙間風が入る、床下から冷気が上がる、瓦に蓄熱された熱気が部屋に充満する・・・など、京町家の「冬の底冷え、夏の蒸し暑さ」問題を解決するため、最良の断熱技法を施しました。




百年越えでも強い梁は柱は極力残し、強化する柱や壁などの木材は京都府産のヒノキや杉、青森ヒバを使い、国産木材に相性がよい天然ウールの断熱材を使用。【百花リノベ】を提唱するにあたって、町家の残したいところに最適な断熱効果を体感するために採用したのが、この『羊毛断熱材』です。羊毛の繊維自体に空気層を含み、断熱効果抜群。さらに、調湿効果に注目しました。羊毛の性質による調湿性に加え、高気密住宅にあるような気密シートを用いることなく施工できるので、壁表面のみならず、目に見えない壁内部の結露も防ぐ優れもの。断熱効果は劣化せず、半永久的に利用できるといわれています。耐火性の実証もあり、安心です。アレルギー対策など、人に優しい自然素材は、廃棄のことも含めても環境に優しいと言えます。



床下、外壁に接する壁、天井裏にしっかりと『羊毛断熱材』を詰め込みました。吸音効果がある羊毛は、気密シートに遮られることもなく詰め込まれていますから、防音も期待できます。

窓は、外観に格子ガラスを残すため、外側は元のままの建具を使い、内側に樹脂サッシの断熱ガラス窓を用いて内窓とし、トリプルガラス同様の断熱・防音性能が期待できます。窓を二回開けないと解放できない面倒さはありますが、両方に鍵を付けることで防犯性も向上します。路地中の町家は、表通りに面していないため「鰻の寝床」でなく間口が意外に広かったりします(狭小住宅にしては)。家の長辺がガラス格子(型ガラスなので中は覗けません)なので外光を取り入れやすいのはメリットですが、羊毛断熱材を仕込む壁を作れないので、窓の断熱・防音性能は重要です。

1階の内装壁は漆喰と珪藻土を混ぜたものを左官塗りしました。調湿機能のある珪藻土は、化学物質や生活臭も吸収して浄化するということで、効果を期待しています。

さらに、水回り、内装に関しては、続編②インテリア編、水回り編、へつづきます。

≪ 前へ|プロジェクト百花   記事一覧   【リノベ百花】御所南 路地なかの町家②インテリア編|次へ ≫

トップへ戻る